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[コラム] 根本的治療をすることのデメリットについて

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身体のバランスが崩れることで、さまざまな不調が続き困っておられる患者さんはたくさんおられます。通常は、症状を抑える治療(対症療法)を行われることが多いと思います。
例えば、さまざまなアレルギー症状のある方に対しては、抗アレルギー剤を投与されたり、場合によってはステロイド治療が行われたりします。治療によって、症状が改善することはとても大切なことですが、アレルギーを起こす根本原因が治ったわけではないので、薬を止めることで症状がぶり返すことも多いのです。

では、全て根本的治療がいいのかというと、必ずしもそうとは言えない部分があります。

というのは、簡単に「根本治療」と言っても、人によれば、治療を開始するとかえって症状が強くなったり、治療期間が(期待しているよりも?)長くなったりする場合があるからです。

一時的に症状が悪化しても、治療期間が長くなっても、それでも根本的に治したい、という覚悟がないとなかなか継続することが難しい場合があるのです。

もちろん、絶対に症状が悪化すると決まったわけではありませんし、短期間でよくなる場合も多くあります。
それに、覚悟を決めて頑張った時には、これまでに得られなかった「体調の良好な状態」を手に入れることができる場合もたくさんあります。そういう場合は、治療をしてよかったととても喜んでいただけます。

しかし、治療を開始する前には、メリットだけではなく、このような可能性もあるのだとデメリットについても理解をした上で判断することが大切だと思います。

今回は、長年続く食物アレルギーや湿疹に対して、4年間という長い期間、何回も起こる死滅反応にもめげず、根本治療を行なわれた患者さんからの貴重な体験談をいただきました。

「途中で諦めないことが大事」
私は成人してから様々なアレルギー症状に悩まされていてアレルギーが増えてきていました。

長年皮膚科を転々として、改善されないまま「牛肉、豚肉、青魚、塩干もの、香辛料、亜鉛、大豆製品、その他沢山・・・禁止!」
と医師からの禁止食材があまりにも多くて食べられるものが限られていました。

小西統合医療内科を知ったのは、以前クリニックにお子さんが通っていた知人の方から、「1年経ったけれどよくならなかったからやめた」、と聞いたのがきっかけでした。そう聞いた時に随分と早く諦めて、次に、行かれるんだな、と私は思いました。

小西統合医療内科に初診でかかったのは2018年4月で今回、2022年7月の電話診察で4年がんばって卒業、となりまして、次回の診療予約、取らなくてよい、と言っていただけました。

初診の時の検査に始まり、除菌を数回、先生の指示通りやりました。

1回で除菌できなかったから数回に渡りましたが
最終的にカンジダ菌が出なくなり、足りないミネラルを補うことで体内が整ったのでしょう。

遅発型フードアレルギーで小麦粉食べると、手の指、指と指の間がじゅくじゅくとして
とても痒くなるし、掻いてしまうことで剥けて変色、爪もガタガタに波打っていましたが今では健康な皮膚と爪に戻りました。

今、苦しんでいる方々の中にはいつがゴールかわからなくて途中で挫折してしまおうか迷ったりすることもあると思います。

不調の原因は複数あることも多いので先生が一つずつ、しらみつぶしに原因を除去していかれるので途中で諦めないことが大事だと思います。
私の場合、原因が沢山あったから4年かかったのでしょう。

ウリ科アレルギーも治りまして、10数年ぶりに大好きなスイカ、今年は玉買いして食べれるようになりとても嬉しいです。

ありがとうございます。

体験談の中ではあっさりと書いておられますが、腸管内に増殖した悪玉菌やカビ菌を除菌する時には、症状が何度も悪化し、かなり大変な状態になられました。これを死滅反応といいます。

そういう状態になった患者さんを診察するのは私としてもとても辛い気持ちになります。それでも、決して諦められず、私を信頼してくださって最後には何を食べても悪化しないようになってくださったのです。

私は、「根本的治療をすればみんな良くなりますよ」、というなことを言いたいわけではありません。むしろ、根本治療というのは耳障りのいい言葉ですが、それなりの覚悟がないと続けられないということを知っていただきたいのです。

対症療法で特に不便も感じておられない方が、耳障りのいい「根本的治療」という言葉に引き付けられて治療を開始しても、挫折することが多いのではないかと思います。

しかし、一方では、対症療法では全然良くならない方でも、私たちの提供するようなアプローチを行うことで、良くなってくださる方もたくさんおられるということは事実です。

対症療法でいいのか、根本的治療を希望するのか、についてはそれぞれのメリット、デメリットをよく理解した上で、決めていただくことが一番大切ではないかと思います。



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